打球方向の検証/強振の得点価値

どうも、ののぐち(@no_no_guchis)です.

来週の全酷もとい全国大会の準備はいかがでしょうか.

さて直近のアプデでURいろはとともに新戦術「引っ張り」・「流し打ち」が実装されました. 強振・ミート重視の亜種のようですが、打球方向が変わるのがひとつ目玉のようですね. いずれ来るだろう新田ちゃんのURが待ち遠しいところです.

超忙しい人向け(今北産業

  • 「引っ張り」は約25%の打球を引っ張る
  • 「引っ張り」は約0.2点/試合増やし、「強振」は約0.6点/試合増やす
  • 守備を狙い撃てるが、強振のほうがマシ

忙しい人向け(概要)

今回はテーブルスコアを活用し、「引っ張り」の打球方向を検証し、「引っ張り」と「強振」の得点価値を数値化しました。

具体的には、「引っ張り」について、打球方向が実際にちゃんと変わるのかどうか(ハチナイちゃんですし)、変わるとしたらどの程度変わるのかどうかをざっくり検証しました. また、ついでに「引っ張り」は指示しなかった場合に比べてどれだけ得点期待値を増やすのかどうか、類似の戦術「強振」はどれだけ得点期待値を増やす のかどうかを数値化しました.

実験の結果、「引っ張り」は引っ張った打球を約24%増加させ、逆方向へ流し打った打球を約28%減少させました.

また、全打席で戦術を指示した場合、「引っ張り」は1試合あたりおよそ0.2点得点を増加させ、「強振」はおよそ0.6点/試合増加させると考えられます.

したがって、現状では守備位置を狙い撃つ効果は認められるものの、(URいろはのCH以外では)得点を増加させる効果は不十分であると結論づけます.

本実験では新たに、再現の容易な手法で打球方向の推定を実施でき、および戦術の得点、勝ち数に及ぼす影響を得点・勝利数のスケールで具体的に見積もることができました.

今回の課題はテーブルスコアの利用による限界があげられます. 個別の打球の処理を収集することで、より精度を高められるだろうと考えられます.

きょうみとじかんがあったら追実験やってみてちょ

(以下本文。)

 

 

目次

 

方法

実験は2021年3月23日(火)・24日(水)に姉妹校戦で実施しました.

全国大会ルールのもと、「選手に任せる」を外して実験対象の選手(1番有原)以外には触れずに同じ相手一定の試合数を繰り返しました. 「引っ張りLv2」と「強振Lv3」を指示するときは特定の選手の打席で止まるように設定し、各打席で指示を出しました.

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実験は弊校の有原にやってもらうことにしました. 信頼度7-5、リンクは★+パックの風向日葵+東雲のFBです. サボってるので凸はミパパ3凸しかしてません. ちなみに蝶のパックのほう(バント原)も持ってないので、フェス原をムリヤリ5凸して使っています(過去の遺産です)。

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有原は右打者なので三塁・遊撃・左翼の責任の打球が増えると予想できます.

弊校の中では打力が高く、とくにミートが高いのでBIPが増えることを期待して採用しました. 念のため、起点の奥義+と城塞崩しの秘奥義、固有才能がいずれも条件付きスキルになっているので検証には本当は向かないことをお断りしておきます. 追実験のしやすさということにしておきましょう. お小遣い20万ください

また、強振がCHでないので後々強振の検証にも使えるかと思ったのも採用理由のひとつです(最初は強振の検証をするつもりはあんまなかった).

なお、こちらの投手は実験初日は天ちゃん(全体バフ)、2日目は天ちゃん(気迫)、舞子を使用しました. 相手の投手は初日は神宮寺完投、2日目は神宮寺・風高坂・楽天泉田と対戦しました. それぞれ対照実験を取ったので影響は抜いて計算できると思います.

  

相手はこちら、しゃかもと個人軍高校(のL゛ョ @Nohachinai)さんにご協力お願いしました.

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選定の理由としては、

  1. 私のチームが適度に打てること
  2. 投手スキルが恒常スキルのみであること
  3. PMがボールインプレイに作用しないこと
  4. 鬼塚が編成されていること
  5. デバフフェスがいないこと

の以上5点を考慮しました.

1については当然ですが打球数がそれなりにないと検証になりません. 捕手のバフが全くないので変な影響が入ってこないのも楽なところです(勝てるとは言ってない). 2,5も理解いただけるかと思います.

3についてはグラウンド上の打球をほとんど対象とするので、具体的には天ちゃん・舞子のPMにある長打率減少を忌避しました. 2,3からUR投手の対象は神宮寺に絞られました.

4については一見変に思われそうですが、失策が多いととくに打撃成績の処理で非常にめんどうくさいので、エラー率減少を重視しました. 机と鬼塚がいればこれ以上BABIPが悪くなることはないだろうという算段も若干あります.

準備は以上です. あとは永遠引っ張りを押し続けるだけの退屈な作業を繰り返します. スコアまとめるまでデータにならないのが余計しんどいんですよねこれ.

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対戦後に得られる「選手成績」>「打席結果」(テーブルスコア)をスクショし、(ゴリラなので)エクセルにひとつひとつ転記して各スコアの発生回数をまとめます. 一進一退の不毛なバトルを繰り返します.

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ハチナイで発生するテーブルスコアは多分下記で全部だと思います(それ以外を見たことあったら教えてください). 併殺と左安・右安の責任はどうすればよいのか…

三振 投ゴ 投飛 投直 投失 投安        
四球 一ゴ 一飛 一直 一失 一安        
  二ゴ 二飛 二直 二失 二安        
  三ゴ 三飛 三直 三失 三安        
  遊ゴ 遊飛 遊直 遊失 遊安        
  併殺 左飛 左直 左失 左安 左二 左三 左本 犠飛
    中飛 中直 中失 中安 中二 中三 中本 犠飛
    右飛 右直 右失 右安 右二 右三 右本 犠飛

このうち、レフト方向に飛んだ打球を「レフト方向」=(三塁のスコア)+(左翼のスコア)+1/2×(遊撃のスコア)と定義します. 同様に「ライト方向」=(一塁)+(右翼)+1/2×(二塁)と定義します. この遊撃(二塁)のスコアについてはセンター方向の打球が混ざる(UZRのデータからはセンターとレフトがざっくり半分半分だそうです)ことから1/2をかけて整理します. ここを突き詰めてもあまり大した差は出ないような気がします. これを打球数=(打席/PA)ー(三振/K)ー(四球/BB)で割って比率にして比較します.

また、得られたスコアから得点創出XRを算出し、戦術を指示したときとしないときでXR/Gがいくら変化するかを測定しました. Δ(XR/G)に1シーズン=170戦をかけ、RPW=10点/(勝・年)で割れば勝利数に変換できます. OBPOPS、RC27もついでに算出しました.

XRの算出にはXR≡0.34*BB+0.5*単打+0.72*二塁打+1.04*三塁打+1.44*HR-0.09*(打数-安打)を用いました*1。また、XR/G≡XR/試合数と定義します. 強打者であれば同じ試合の打席数を増やす効果があるだろうと考え、PAではなくGを分母にします.

 

結果

1日目

球春団長の固有をつけた天ちゃんで神宮寺単騎と対戦しました.

 

対照群:G=90試合 PA=390打席 打球数=342

三振=48 (12.3%) 四球=0 本塁打=25 (6.4%)

レフト方向=106.5本 (31.1%)、ライト方向=130本 (38.0%)

XR=74.47点 XR/G=0.83点/試合

OBP=.351 OPS=.951 RC27=7.98点

 

引っ張り:G=90 PA=389 打球数=298

K=91 (23.4%) BB=0 HR=21 (5.4%)

LF=164 (55.0%、+23.9%) RF=29.5 (9.9%、▼28.1%)

XR=94.96 XR/G=1.06 ΔXR/G=0.23 ΔWin=+3.9勝

OBP=.409 OPS=1.149 RC27=12.04

 

強振:G=26 PA=114 打球数=95

K=19 (16.7%) BB=0 HR=10 (8.8%)

LF=40.5 (42.6%、+11.5%) RF=25 (26.3%、▼11.7%)

XR=35.55 XR/G=1.37 ΔXR/G=0.54 ΔWin=+9.2勝

OBP=.430 OPS=1.386 RC27=16.2

 

実験群とコントロール取ってたら眠くなって寝落ちしちゃった(照)

 

2日目

仕方ないので翌日強振の実験をしてみました. 天ちゃんの全体バフがなくなり、相手が投手リレーになったので打撃スタッツが低くなっていると思います.

 

対照群:G=60 PA=256 打球数=216

K=40 (15.6%) BB=0 HR=10 (3.9%)

LF=80 (37.0%)、RF=60.5 (28.0%)

XR=43.40 XR/G=0.72

OBP=.344 OPS=.887 RC27=7.19

 

強振:G=60 PA=261 打球数=202

K=59 (22.6%) BB=0 HR=23 (8.8%)

LF=63 (31.2%、▼5.8%)、RF=79 (39.1%、+11.1%)

XR=82.60 XR/G=1.38 ΔXR/G=+0.65 ΔWin=+11勝

OBP=.433 OPS=1.399 RC27=16.31

雑な感想

打球方向について.

強振のほうのデータをみると1日目と2日目でブレが出てるので、当然といえばそうですが、何回か繰り返して検証しなくちゃいけないんでしょうね. 最低500打球くらい、欲を言えば1000打球くらいは欲しいんでしょうか.

ツイッターで質問いただきましたが、予想以上に三塁線方向が多く、遊ゴロ・遊直は少なかったです(三○=54回、遊○=18回。なお左安=43、左直=13)。

それから併殺打は一応減少はみましたが、サンプルが少なすぎて有意差は出せませんでした. 地獄の下位打線でランナーリセットするようにしたのも原因のひとつではあります。

 

得点価値について.

強振ってこんなに強かったんだ…という感覚です. 強いとは言われていましたが、実際に得点≒勝利数に換算してみると余計に強くみえますね. これコスト5で使えて調子バフとホームランバフもついてくる永井加奈子お前なんなん?

一応全打席強振した場合の得点・勝利なので、1打席あたりの効果なら4で割ってやるといい感じになると思います(XR/PAでもよい)。

今回相手にしたのじょさんは艦隊が揃っていて穴がないですが、サード・ファーストが大穴のときに引っ張るとどの程度変わるかは検証を待ちたいと思います(一人でできない)。

今後はこちらの得点期待値の検証というか把握を進めたいですね。投手3枚揃えられたのでHR/FBの把握とかもどこかでやってみたいです。

 

テーブルスコアの分布は仰っていただければどうぞ差し上げます。

それではまた気が向いたら失礼します。ご高覧くださりありがとうございました。

 

ほんへ

宣伝。アフィではありません。

デルタ・ベースボール・リポート

今週発売のデルタ・ベースボール・リポート4です。

個人的には8番投手の検討、タイブレークの戦略、二軍の守備成績、平均得点のリーグ内・間比較が面白かったです。

特に攻撃側のテーブルスコアから守備側の守備成績の推定を行う記事が白眉で、ハチナイに輸入できそうです。多少セイバーメトリクスの知識(というか概念理解)を要求しますが、丹念な解説がありますし、本文を読まなくても図を追う分にはセイバーメトリクスを知らなくても理解できると思います。

ハチナイの参考書にぜひ一家に一冊どうぞ。

www.amazon.co.jp

WHITE COLLAR

完全にやきうもハチナイも関係ありませんが、実験の間退屈なのでドラマをみて暇をつぶしてました。テレ東で結構長くやってたのでご存知のお肩も多くいらっしゃると思いますが、おすすめのサスペンスドラマです。全6シーズン。気が付いたら今月で配信終了のようで悲しいです。讀賣資本ですが()、なくなる前に一度みてもらえると嬉しいです。

ちょっとシーズン4に胸糞オヤジが出てきますが、基本的に主人公たちがやりたい放題するのをIQ3くらいにしてバカ笑いしてみてると面白いと思います。主演マット・ボマー(ニール・キャフリー)がえ○ち。

https://www.hulu.jp/white-collar

 

*1:本来XRは重回帰分析で得点期待値を求めて使うものですが、どうせそう変わらないだろうと踏んで係数を援用します。OPSやwOBA=BattingRunsでない理由はAboveAverage系でなく点数のスケールで出てくるものを使いたかったからです